中国市場で日本企業の業績が急拡大する動きが現地取材で確認された。製造分野の新たな受注増とAIデータセンター向け電源の高信頼性要請が背景にある。
筆者は7月の出張で中国現地の日本企業の業績改善を複数耳にした。対中投資姿勢は2025年を底とし、2026年に入って積極化の兆しが出ていると現地でのヒアリングから読み取れる。これらの動向は日本企業だけでなく米欧企業にも同様の傾向が見られる。
中国米国商会の「中国ビジネス環境調査」(2026年1月公表)と中国EU商会の「中国ビジネス信頼度調査」(2026年5月公表)でも、日本企業の見通し改善を示す指摘がある。今回の出張では中国のハイテク企業と取引がある日本企業の業績が急拡大している事例を複数耳にした。個別企業名は公表できない。
具体的には、あるコンデンサー製造企業では中国企業からの受注が急増し生産が追いつかない状況となり、販売価格の上昇も含めて業績が回復している。別の電源供給メーカーではAIデータセンター関連の高い信頼性要請に対応し、同社製品の発注が世界的企業で急増している。さらに長距離送電や光通信関連分野の日本企業の業績も大きく拡大している。
こうした企業では生産能力を増強するための生産ライン拡張や新工場建設など投資が活発化している。一方で変化の速度が日本企業より速い中国市場の動向を見極める難しさもあり、最終判断の際には日本本社の現地訪問を強化するケースが増えつつある。