京都市上京区で220年続く老舗和菓子店・鶴屋吉信の8代目社長に稲田啓太郎氏が就任。祖母の思いを胸に、これまでの伝統を守りつつ新感覚の商品開発にも取り組む方針が伝えられた。
京都市上京区に本拠を置く鶴屋吉信は1803年創業で、260年以上の歴史を有する老舗のれんを受け継ぐ。7月には26年ぶりとなるトップ交代があり、8代目の稲田啓太郎社長(35)が就任した。後継を決断した背景には家族の支えがあり、代々受け継がれてきた伝統の継承と事業の安定を重視する方針が示唆されている。
本店は堀川今出川の町家形式で営業しており、ロビーの杉戸には客を迎えるツルの絵が描かれている。啓太郎氏にとって本店は1992年に完成した「同世代」の場所であり、幼少期にはカフェの皿洗いなどで家族とともに過ごした思い出の場所だ。
8代目の就任を後押しした存在として、啓太郎氏の祖母・和子さんの存在が挙げられている。祖母は本店の完成間際から、家族経営を支える要となってきた人物とされ、啓太郎氏はその教えや愛情を胸に店の将来像を描いている。