岩屋毅前外相と王毅外相の会談をめぐり、中国が台湾有事発言の撤回ではなく是正へと姿勢を変えるサインを示したと報じられている。日中関係の改善をめざす背景でのやり取りの要点を伝える。
中国外務省は9月28日に王毅外相と岩屋毅前外相の会談を公表し、史上最悪といわれた日中関係を改善する条件を提示したと伝えられている。王氏は日本語に堪能で駐日大使経験もある高位の共産党幹部で、岩屋氏との面会は日本にとって驚きと受け取られている。
中国側の言動はこれまで日本の発言の撤回を求めてきたが、今回の表現では「是正」という語に変更され、台湾有事をめぐる日本の発言に対する姿勢の是正を求める形へと変化した。さらに外務省の記者会見では、中日関係の改善を望むなら4つの政治文書と約束を順守し、行動で関係の基盤を守るべきだと強調した。
4つの政治文書とは1972年の日中共同声明、1978年の日中平和友好条約、1998年の共同宣言、2008年の戦略的互恵関係に関する共同声明を指す。台湾については1972年の共同声明が「台湾は中華人民共和国の領土の不可分の一部」であり、日本は中国側の立場を理解・尊重すべきと位置づけている。
今回の動きは、台湾情勢をめぐる発言を巡る日中関係の緊張緩和を目指す一連の動きの中で見られる「是正」への転換と位置づけられる。今後の動向や追加の具体的な合意内容が注目される。