Winvoice における請求書カード払いの AI エージェント連携を実現するため、リモート MCP サーバーを Amazon Bedrock AgentCore Runtime で構築した。3層構成と既存認証基盤の活用、VPC分離と PrivateLink によるセキュアな通信経路を採用し、早期ローンチを目指した設計の経緯を解説する。
本稿は、請求書カード払いプラットフォーム Winvoice を提供するインフキュリオンが、AI エージェント連携を実現するためにリモート MCP サーバーを公開した経緯を伝える。生成AI の急速な技術変化に対応するべく、企画から公開まで約1か月という短納期を達成するため、既存資産を流用し AWS のマネージドサービスを中心に構成を組み立てた点が要点となる。
アーキテクチャは三層構成で、MCP クライアント層、AWS Bedrock AgentCore Runtime 上で動作するリモート MCP サーバー層、Winvoice のバックエンド層という分離を実現する。MCP サーバーは Winvoice の認証基盤と連携し、権限は人が主体となる設計を維持する。セキュリティ面ではVPC 分離と PrivateLink を用いた安全な通信経路を確保した。
設計判断のポイントとして、ローカル方式とリモート方式の比較で信頼性と運用性を重視し、リモート MCP サーバーを採用した。実行基盤は ECS と AgentCore Runtime を検討・検証し、最終的に AgentCore Runtime を選択。通信経路は VPC ネットワークモードと PrivateLink で AWS サービスへのアクセスを閉じた形にした。
認証・認可は既存の認証基盤を無改修で接続する方針を採用。MCP クライアント向け Cognito の Hub & Spoke フェデレーション、トークンの権限委譲設計、そして二段構えの許可リストを組み合わせ、AI エージェント経由でも人が権限の主体である設計を維持した。今後の展望として、β版の段階的開放と今後の機能拡張が挙げられる。