長期的なインデックス投資の拡大が、株価を決める仕組みや市場の構造にどのような変化をもたらすのかを検討する特集。個別銘柄の分析より指数と資金の流れが中心になる中で、誰が価格を決めるのかが焦点となる。
本記事は、株価決定の主体として従来の個別企業分析から、指数に連動するパッシブ投資へ資金が大きく移る現状を紹介する。投資家は市場全体を見て資産配分を選び、個別銘柄の将来性を細かく評価することを省く傾向が強まっているという。
パッシブ投資の合理性として、銘柄選択のコストや手数料を抑えつつ、市場平均を長期で追う戦略が挙げられる。一方で、市場全体を構成する銘柄の将来性を評価する投資家が減少することで、株価が指数のルールと資金の動きによって決まるという可能性が示唆される。
株価形成の矛盾として、情報を集約して価格に反映する力が弱まる懸念と、誤った価格が生じた場合に修正を担う市場参加者が増える可能性がある点が挙げられる。パッシブ増加がもたらす影響は、単なる価格の正誤を超え、資本配分や企業統治にも波及する可能性がある。
本書はパッシブ投資の善悪を問うのではなく、誰がいつどのように価格を動かすかを分解して検討する。指数提供会社やマーケットメーカー、アクティブ投資家、企業経営者など多様な参加者の役割が場面に応じて入れ替わると説明する。