フランス経済の長期成長鈍化の背景には、週35時間制を巡る労働市場の硬直と企業投資の不振が指摘されており、政府の労働改革も難航しているとされます。
フランス経済は長期的な成長鈍化から抜け出せず、労働市場の硬直と投資の低迷が背景として挙げられている。週35時間制の是非と労働時間の拡大を巡る試みは、賛否が衝突して制度の見直しが進みにくい状況が続いていると報じられています。
OECDのデータでは昨年のフランス人1人当たりの年平均労働時間が1498時間で、米国より302時間、韓国より335時間少なくなっているとされます。フランスは有給休暇5週とRTT制度で追加の休暇を取りやすく、全体の休暇日数は2カ月程度に達することもあると指摘されています。
産業面では企業の投資不振が製造業の生産・雇用に影響を及ぼし、昨年国内で稼働停止した工場は160カ所と増加した一方、新設工場は103カ所にとどまったとされます。ルノーをはじめとする自動車産業は本国比の生産比率が低下しているとされ、製造業のGDP比も2000年の15%から2022年に9%程度へと低下していると報じられています。
海外投資の誘致も鈍化しており、EYのデータでは昨年の投資プロジェクト数は852件で、2022年の1259件と比べて32%減少したとされます。これらの要因がフランス経済の活力低下につながっていると分析されています。