中国で10月1日、改正国防動員法が施行され、国家の主権と安全を理由にデータ管理や供給網、法令整合など企業活動に影響を与える制度へと見直された。日本企業の事業継続には緊急時の分散やデータ・資産の管理強化が求められる。
中国で施行された改正国防動員法は、国家の主権や安全を脅威に対応し、平時から戦時へ迅速に転換することを目的とする。特定の国や企業を対象とせず、幅広い適用が想定される。
第一のリスクはデータと技術の管理であり、顧客情報や製造データ、AI・ソフトウエア等の扱いを日本本社と現地拠点でどう分離・管理するかが重要になる。
第二のリスクはサプライチェーンへの影響で、戦略物資の備蓄・利用や軍品の研究開発・生産、修理保障が求められる可能性があり、現地の設備が国防動員時に利用される可能性にも留意が必要となる。
第三は複数法制度の挟間リスクで、日本・米国の輸出管理・制裁等との整合性を確認しつつ、拒否すれば国内事業継続に影響を及ぼす可能性がある。第四は現地人員と資産の事業継続リスクで、動員対象となる民用資源や後備兵員の徴集が生じ得る点に注意が必要となる。
今後は機会を保ちつつ、安全保障・人員・資産・法令・供給網の複数の側面からリスクを把握し、事業継続計画を整えることが求められる。