半導体製造に欠かせない超純水のトップ企業・オルガノが、AIを活用した業務改革と価格転嫁の強みで急成長を続けている。海外大型プロジェクトにも採用され、今後の課題として技術伝承と供給体制の最適化が見える。
半導体製造に欠かせない超純水を手掛けるオルガノは、1pptという極めて低い不純物濃度を実現する装置で市場トップシェアを確保している。最先端チップの洗浄工程の品質要件が高まる中、同社の技術は国内大規模プロジェクトにも組み込まれている。
成長の要因として、AI活用による業務改革以上に、AI需要の高まりに対応して売上・利益を伸ばせる体質が挙げられる。資材・原材料費の高騰を価格転嫁で受注に転じられる点も顧客交渉力の源となっている。世界的プロジェクトではラピダスの千歳工場で水処理設備が採用されている。
財務面では、2026年3月期の売上高1776億円、営業利益376億円とともに5年連続で過去最高を更新。長期経営計画「ORGANO2030」では30年度の営業利益300億円を目標に掲げ、24年度に早期達成の実績を持つ。今後も拡大基調が続くとの見方がある。
今後の課題としてはAIの進化と半導体需要の動向に対する適切な資源配分と、技術伝承を含む組織の持続的成長をどう両立させるかが挙げられる。