金利上昇を背景に預金が国債へ移行する動きが広がり、銀行は預金金利の対応や資金調達手段の変更を迫られるとみられる。
預金の流出が大規模になる可能性が指摘され、銀行は預金金利を引き上げるなどして流出を抑制する一方、資金調達を市場性資金へ移す動きが生じる可能性がある。これに伴い、貸出金利の引き上げや貸出・資産の抑制といった対応が検討される見込みだ。個人向け国債の販売拡大による手数料収入の増加が見込まれるものの、全体への影響は限定的との見方もある。今後の販売動向と政策次第で、金融市場や家計、政府、銀行の動きに幅広い影響が及ぶ可能性がある。
日銀の7月会合では政策金利の据え置きが決定され、無担保コールレートを約1.0%程度で推移させる方針が示された。会合後の展望レポートでは、AI関連需要の堅調さや政府施策が経済を下支えするとされ、2026年度の実質GDP成長率が小幅に上方修正されたほか、27年度分も上方修正された。一方、物価見通しには下方修正と上方修正の動きが混在するが、原油高やAI関連需要の影響を背景に27年度の前年比は2%を上回る見通しを維持している。
今後は個人向け国債の販売動向や日銀の政策運用、金利動向に注目が集まる見込みで、家計の資金運用や金融機関の収益構造に影響が出る可能性がある。