都心の居酒屋へ酒を届ける業務用酒販の大手、ひとまいる。2025年に社名をカクヤスグループから変更したばかりで、居酒屋の客戻しが売上のカギになる一方、物流プラットフォーム化投資が利益に響く可能性がある。
ひとまいるは1921年創業の老舗酒屋を母体に、都心の居酒屋やレストランへ酒を届けることで売上の大半を稼ぐ。今回の記事では、社名変更によってひとまいるがカクヤスグループから独立したことと、配送を軸としたビジネスモデルの強み・弱点を整理している。
同社の武器は「届け方」にあり、東京23区を中心に約250の拠点を自前で整備。ビール1本からでも短い配送時間で届ける仕組みを長年かけて作り上げ、居酒屋にとって外部倉庫の役割を果たす。新社名には「参る」とラストワンマイルの意味が込められていると経営陣は説明する。
最大のリスクは外食需要の変動に左右される点で、コロナ禍でその影響が顕著だった。現在は物流プラットフォームへの転換期であり、システム投資や拠点投資が利益を押し下げている可能性がある。決算の数字だけでなく、勝ち筋と敗因の構造を理解することが重要とされている。
売上構造は飲食店向けが約7割、取引先は約4万5千店に達する。今後は食材販売や他社荷物の配送を含む事業拡大の進行状況と、販管費の変動に注目する必要がある。