アラスカ州北部の天然ガスを LNG に加工して輸出する計画が具体化すれば、日本の調達機会拡大が期待される。専門家は太平洋市場で競争力を持ち得るとの見方を示した。
アラスカLNGプロジェクトは、北部で生産されるガスをノーススロープまで輸送し、パイプラインで南部へ供給するとともに、 LNG 化して輸出を目指す構想である。実現すれば日本を含むアジア市場の調達先の選択肢となるが、採算性や実現性の懸念から現時点で具体的な調達約束はない。アンカレジの専門家は、プロジェクトからの LNG 輸出は太平洋地域市場で競争力を持ち得るとの見解を示した上で、日本企業の参画に期待を表明している。
世界市場での競争力については、ノーススロープでのガス調達コストやパイプライン建設費用次第とされ、州議会で税制優遇の検討が進んでいる。実現すれば損益分岐点は低下するとされ、現在のアジア市場の指標となる JKM 価格が 15~20ドル台であれば競争力が高まるとの見方が示された。
半世紀前からの構想が実現に近づくかは現地住民の懸念もあるが、環境・輸出関連の連邦許認可は取得済みで、コスト試算や設計も公表されている。調達側となるアジアの電力・ガス企業やパイプメーカーとの契約、資金調達などの課題はあるが、着実に前進しているとの認識だ。
日本企業の調達・参画の重要性については、日本が最も市場に精通したプレイヤーの一つであり、参画は事業の信頼性を高める可能性があるとされる。加えて第2次トランプ政権がプロジェクトに関心を示しており、今後政権が実質的な支援に踏み出す可能性も指摘されている。