政府が骨太方針原案を修正し、AIや半導体など戦略分野へ370兆円超の投資を打ち出す。一方で財政の持続可能性と社会保障改革が焦点となり、市場の懸念は完全には払拭されていない。
西日本新聞の社説は、日本の経済財政政策を巡る金融市場の視線が厳しい現状を伝える。政府は2027年度の予算編成で市場の信認を得ることを肝要と位置づけ、骨太方針の原案を修正した。
原案では成長を重視し、AIや半導体など戦略分野へ官民合わせて370兆円超を投資する方針を示しており、これをめぐって市場では手法や財源の裏付けを疑問視する声が出た。
財政の持続可能性を巡る指摘が強く、現行の社会保障関連支出が政府予算の三分の一を占めることから、給付と負担の両面での改革が必要だとの見方が示された。医療費の窓口負担の見直しは具体的な案とならず、負担増の引き上げは慎重論が優位だった。
日銀の金融政策運営にも言及があり、政府は自主性に関する表現を修正したが市場の懸念は完全には解消されていない。米日両政府による円買い介入で円相場と長期金利はひとまず落ち着いたものの、介入には政策の継続が必要だとの声が相次いだ。