2040年度までに名目GDPを1100兆円近くまで引き上げる政府の成長戦略が掲げられた。銀行貸出だけでは資金供給が不足するため、家計・機関投資家などのリスク資金の拡大と金融戦略の改革が重要になるとの分析が示されている。
政府は2040年度までに名目GDPを1100兆円近くまで押し上げることを目標とし、戦略17分野のうち主要52~62の製品・技術に370兆円超の投資を進めるとする。過去のGDP成長見込みと現状投影ケースを照合する試算も示され、目標達成には民間の成長資金供給が不可欠とされている。
国内投資目標の達成には銀行貸出だけでは不十分であると指摘され、年間250兆円の内資投資を想定すると、貸出残高の純増を約83兆円、設備貸出増を必要とするとの試算が示される。銀行の現状利益やリスク許容度によっては追加的な資金供給が難しくなる可能性がある。
民間資金の供給を拡大する施策として、金融戦略の見直しが挙げられ、政府系金融機関と共同投資時のリスクウェイト緩和などの項目が検討されている。個人投資を促す枠組みとしては社債・ローン市場の活性化、プライベート資産投資の拡充、GPIF等の拡大が挙げられる。
成長戦略の成功条件として、短期的な成果の可視化、クラウドアウトの回避、財政健全性の確保が重要視される。成長戦略が実現すれば株価は上昇する可能性がある一方、短期的には大幅な調整リスクにも留意が必要とされる。