米国株市場は先週、S&P500が高値を更新する強い動きとなった。決算の好材料とAI需要の広がり、原油安と金利低下が相場を押し上げた。今後はCPIなど指標の動向が焦点となる見通しだ。
先週の米国株は重たい売り圧力が後退し、S&P500は週間で3.58%上昇して史上最高値で週を終えた。ナスダック100は5.12%高となり、テクノロジー株の戻りが鮮明化した。一部銘柄の利益確定売りがあっても、金融・ヘルスケアなど他セクターが支えとなり、指数全体の反発を支えた。
決算を通じた業績の強さが相場の土台となった。S&P500の第2四半期の業績成長率は前年同期比50.4%増( Alphabet と Amazon を除くと32.0%増)。AI関連企業の実績には設備投資・受注・売上高・利益の好転が表れ、ソフトウエア株の評価見直しも進んだ。Palantirは売上高が前年同期比93%増、通期見通しを引き上げた。
AI関連銘柄の動きは銘柄選択が鮮明化。SOX指数は約9%上昇した一方、ウェスタンデジタルやシーゲイトなどAI需要の恩恵を受けた銘柄の一部は下落し、AI需要が全ての銘柄に直線的に波及する状況にはないことが示された。半導体株の総体としては上昇が目立つが、個別の成長期待の織り込み度合いが株価を左右している。
AI投資は第2段階へ移行し、クラウド・ソフトウエア銘柄にも買い戻しが見られた。アトラシアンやトゥイリオなどの好材料銘柄は買い戻しを見せ、半導体中心だった局面から需要が広がる動きが確認された。市場はAIの導入効果が売上・利益率・受注にどう反映されるかを重視する展開となっている。
マクロ面の追い風として原油安と金利低下が挙げられる。ブレント原油は5営業日で約8%下落し、雇用指標の悪化が金利低下を後押し。7月雇用統計の非農業部門雇用者数は2.3万人減少し、FRBの追加利上げ観測が後退する材料となった。今後はCPIの動向が相場の方向性を左右し得る。