マイクロソフトが公表した報告によると、中国政府と連携するハッカー集団 Storm-0940 が ARTEX を使い、世界の数百組織を標的に自動侵入を試み、2,250超のテナントへ到達した。攻撃は3時間未満で特権取得に至るケースもあった。
Storm-0940 は AI侵入テストツール ARTEX を用い、クラウド環境の顧客を標的とした大規模な自動攻撃を実行したとされる。対象は世界各地の幅広い業界に及び、2021年以降活動していたと報告されている。
攻撃は ConnectWise のクラウドアプリの乗っ取りを起点に展開され、マイクロソフト365の顧客環境も標的となった。2026年10月10日〜14日の間に 327 アカウントを横断して自動的なパスワードスプレーを実施し、15万1000件を超えるログオン失敗を検出した。
1分あたり 2,900 回のサインイン試行がピークとなり、1日あたり約11万1000件の失敗が集中した。ほとんどの試行はアカウントのロックアウトにつながり、認証の成功は確認されなかった。
ARTEX は本来は侵入テスト用のツールだが、攻撃側に渡ると機械の速度で複数経路から侵入を試みる威力を持つ。Storm-0940 は ARTEX を用いて 2,250 以上のテナントへ到達したとされる。
日本国内でも ARTEX を用いた攻撃事例が報告され、複数の日本企業が標的となり情報漏えいを公表した企業が少なくない。防御側の対応は迅速さが問われる状況が続く。