カナデビアがごみ焼却時の排ガスからCO2を高濃度化して回収する実証設備を品川清掃工場に竣工させた。世界初とされる技術で、2031年の実用化を目指し自治体の脱炭素に資する取り組みとして検証が進む。
カナデビアは5日に竣工式を開き、品川清掃工場にごみ焼却排ガスからCO2を高濃度化して回収する実証設備を整えた。NEDOの支援事業に採択され、総事業費は約192億円。2031年の実用化を目指すことが明記されている。
技術の要点として、1度排ガスを再び焼却炉に戻して酸素を追加し燃焼させることでCO2濃度を高め、固形吸着剤でCO2を分離回収する。回収効率は90%以上を目指し、最大の回収濃度は30〜60%まで高める予定。現状の回収効率は低下要因を抑えて改善する方針。
設備規模は1日あたり2トンのごみ処理を想定しており、27年度までにCO2を安定的に90%以上回収できるよう検証する。敷地面積が限られる自治体でも導入しやすいよう、従来のアミン液を用いた方法に比べて小型化を目指す。
今後は回収したCO2の一部を産業用途で活用する方法も検討。28年度以降は設備を10倍に拡張し実用化を目指す計画で、コスト低減とCO2の有効活用が経済性確保の前提として挙げられている。