企業のAI導入を左右するコントロールプレーンの主戦場が移動。Palantirのオントロジーを軸に、SnowflakeやDatabricks、AWS/Microsoftがそれぞれの戦略を打ち出している。
競争の焦点はモデルの賢さから、企業の業務へ接続するコントロールプレーンへと移った。データの集約場所と業務手順、権限の三つの要素を統合して、AIエージェントが実務を動かす基盤を誰が握るかが争いの中心になっている。
Palantirは長年培ってきたオントロジーを核に、データと権限、実行可能な業務の地図を一つの場所に書き出す仕組みを強調する。一方でSnowflakeはデータ基盤からの文脈取り込みを強化し、Databricksは業務文脈を学習するGenie Ontologyを発表した。三社はそれぞれ異なる出発点でコントロールプレーンを狙う。
クラウド側の参入も活発。AWSは顧客現場に常駐するフォワード・デプロイド・エンジニアリングを組織化し、MicrosoftはFrontier Companyを設立して実装力を強化する。これに対しAnthropicやOpenAIも実装部隊を拡充しており、モデル提供だけでなく導入支援を競う構図が鮮明になっている。
NVIDIAは主導権争いには直接加わらず、エージェント基盤の部品供給と計算基盤を提供する立場にある。日本ではNemotronを用いた産業別AI構築が進み、自社専用基盤を作る動きが強まっている。三つの勝負項目は、業務の深い理解、地図上での業務の広い動かし方、迅速な普及の三点だ。