米上院銀行委員会のウォーレン氏が、8月28日までに7月末の日米協調円買い介入の法的根拠と費用明細の開示を財務長官に正式に要求した。介入は日米が連携したもので、ESFのユーロ準備が動員されたとされるが、金額は公表されていない。
米上院銀行委員会の民主党筆頭議員エリザベス・ウォーレン氏は、財務長官スコット・ベッセントに対して、8月28日までに7月31日の日米協調円買い介入の法的根拠と費用明細を全面的に開示するよう正式に「最後通告」を突きつけた。今回の介入は1998年以来初の日米協調介入とされ、EURO準備資金の動員が報じられていた。ウォーレン氏は資料提出で、介入の理由や費用負担の透明性を確認する意図を示している。
介入の背景では、日本政府と日本銀行が7月30日夜に単独介入を先行させ、円相場は164円台へと一時迫った後、7月31日深夜から日米が連携して介入を実施、円は155円台へ押し戻された。財務省がESFのユーロ準備を動員したことは認められているが、具体的な金額は公表されていない。片山財務相は協調介入を正式に発表し、今後の協調介入もためらわず実施すると述べた。三村財務官は日米の金融同盟を完成形と評価した。
ウォーレン氏の書簡では、介入前に欧州中央銀行(ECB)と十分な協議があったのかを追及しており、ECBが実際に介入を知らされた時期にも疑問があると指摘している。BNPやCNBCなどの報道でECBの関与時期が異なるとの報じられ、米財務省は現時点でコメントを出していない。さらにウォーレン氏は、日本の金融市場の動揺が米国の雇用・賃金・金融安定に及ぼす影響の評価を求めた。
市場関係者の見方として、介入の核心動機の一つは日本が円防衛のために米国債を大規模に売却するのを防ぐことだったとの見方がある。日本は世界最大の米国債保有国であり、売却は米長期金利の上昇を招き得る。アルゼンチン・ペソ介入の件も取り上げられ、トランプ政権の通商政策が介入の背景として指摘されている。今後は9月の日銀金融政策決定会合の判断が焦点となっている。