日銀副総裁が引き続き利上げを示唆。9月の決定会合を前に、物価上昇リスクや円安・原油高を背景に追加利上げの可能性が意識されている。
日銀の氷見野良三副総裁はさいたま市での講演で、現在の金融環境は緩和的だとして「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する」と述べ、今後の利上げに含みを持たせた。
中東情勢の不安定化による原油価格の上昇や円安進行により、日銀が目標とする2%の物価上昇率を超えて上昇するリスクを「これまで以上に意識する必要がある」と強調した。
日銀は9月17、18日に次回会合を開く。市場では日銀が9月会合で利上げを決めるとの確率が8割を超えており、日銀の判断に注目が集まっている。
氷見野氏は政策金利について、毎回の金融政策決定会合で「しっかり議論する」とも述べた。利上げの遅れでインフレが進み、急な利上げを迫られる事態をあらかじめ防ぐことが中小企業や住宅ローンの借り手、財政にとって望ましいとの見解を示した。
また「為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」との認識を示し、円安の進行による影響を懸念した。人工知能(AI)関連の需要増も物価上昇に寄与するとの見方も示した。日銀は6月の会合で政策金利を約31年ぶりの高水準となる1.0%程度へ引き上げた。
約3カ月後の9月会合で追加利上げを決めれば、従来より速いペースでの利上げとなる可能性がある。