東京電力ホールディングスが中部電力と折半出資でJERAを再編するアライアンスを模索する中、外資ファンドの名が挙がり、日本の電力業界の外資参入規制と財務負担の現状が焦点になっている。外資ファンドの参入意向と現行法の限界が取り沙汰される。
東電HDが2026年1月公表の第5次総合特別事業計画の中で、財務基盤の強化と事業再編の加速を目指していることが再確認された。柏崎刈羽原子力の再稼働の進展はあったものの、賠償・廃炉・除染費用の総額は23兆4000億円と見込まれ、東電HDの負担は17兆円程度にのぼる。
小売りの自由化後も新電力への顧客流出は続き、東電EPの売上高は31年度第1四半期まで前年比で減少。フリーキャッシュフローは18年度以降一貫してマイナスで、資金捻出のため5次総特で約3兆1000億円のコスト削減と3年以内に約2000億円の資産売却を計画している。
アライアンス候補にはソフトバンク、日本産業パートナーズ以外にも米系ファンドのKKR、ブラックロック、ブラックストーンなどが挙がっており、外為法の規制により外資の参入が困難とされる局面と、実際には規制の適用がどうなるかが焦点となっている。
除染費用4兆円は全額東電HDが負担する前提だが、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が保有する株式売却益を財源として充てる構想。原賠機構の保有率54.75%という実情を踏まえ、時価総額の規模感が課題となっている。