島津製作所が支援する江別いきいき未来スタディは、食と認知機能の関係を解明する共同コホート研究で、血液分析を通じた認知機能低下の早期把握と健康長寿社会の実現を目指している。
江別いきいき未来スタディは2023年にスタートした共同コホート研究で、北海道江別市民およそ1,200人を対象に、食習慣や生活機能と認知機能の関係を10年間追跡する計画である。参加する島津製作所は質量分析技術を活用して血液中の認知症関連物質を測定し、データ解析を通じて認知機能低下の早期発見や健康寿命延伸につながる知見を創出する役割を担う。
社会背景として、日本では認知症とその前段階のMCIが大量に存在し、健康長寿社会の実現が喫緊の課題とされる。研究は高齢化社会における軽度認知障害発症リスク低減の社会システム構築を目指し、複数の機関が連携している。
血液分析では、アルツハイマー病関連とされるアミロイドβの測定と、AGEsの測定を行い、血液中の微量成分の変化から将来の認知機能低下リスクを見える化する可能性を探る。島津の質量分析機器、MALDI-8020やLCMS-8060NXを活用して血液データを可視化し、データ解析を進める。
研究成果の社会実装も特徴で、SCFCが中心となって研究成果を食品開発やレシピ提案へつなぐ取り組みを進めており、2026年時点で大手食品企業10社が本プロジェクトに参画している。