優秀だが協調性に欠ける“ブリリアント・ジャーク”を容認しない動きが広がる中、Netflixの指針やGoogleの研究、腐ったリンゴの実験などの事例を通じて、なぜ許容されなくなったのかを3つの理由とともに解説する。
“ブリリアント・ジャーク”とは、仕事の能力は高いが協調性がなく周囲に悪影響を及ぼす人を指す語である。こうした存在は過去の日本企業にもいたが、新しい価値観としてそれを許さない動きが広がってきたのはITバブル後の米国で、Netflixが2010年頃に“容認しない”と明言したことが転機となった。
ではなぜ許されなくなったのか。その理由として、第一に「1人の天才では勝てない時代になった」こと、第二に「心理的安全性」が重要視されたこと、第三に「放置した損失が数値化された」ことの3点が挙げられている。
第一の理由では、多様な専門性を持つチームが互いに補完し合う編成が求められ、スタンドプレーを続ける人材の価値は相対的に低下する。第二の理由では、Googleの研究などによって恐怖のない環境が生産性を高めることが示され、ブリリアント・ジャークはその環境を壊すと説明される。第三の理由では、腐ったリンゴの実験と呼ばれる研究で、チームのパフォーマンスは1人のネガティブな存在で30~40%低下することが示され、離職コストも加味すれば損失は大きいとされている。