PEGASUSが赤字予想にも関わらずストップ高となり、年間配当を80円へ大幅引き上げる中期計画を発表した。市場はこれを受け、JUKIの還元方針が同様の形で実現するかを検証する展開を描いている。
工業用ミシン大手PEGASUSが2026年10月30日の大引けにストップ高を付け、同日発表された決算で通期の最終赤字予想へ引き下げつつ、年間配当を前期の30円から80円へ大幅に引き上げるとの方針を示した。新中期経営計画では株主資本配当率DOE6%以上を原則とするなど、資本を株主へ還元する姿勢を強調したことが市場の関心を集めた。.
同じ工業用ミシンの世界大手JUKIは、世界195か国以上へ供給する実績と売上の3分の2近くを縫製事業が占める体制を説明。借入が多く自己資本比率が3割台と低く、財務負担が大きい点がリスクとして指摘される。一方で新経営体制の下、利益を重視する方針へ舵を切っているものの、PEGASUSと同形の還元が来るかは足元で高い可能性はないとの見方が示されている。.
この両社の財務構造の違いから、JUKIが還元を強められる条件や順番には現時点での制約があると分析される。PEGASUSがストップ高を記録した一方でJUKIの株価はこの日下落しており、市場は両社を同一の物語で語っていないことが読み取れる。今後の還元がどのような形で現実味を帯びるかは、事業の強みや外部環境の変化次第である。