アジア市場攻略のリアルを、ロッテ、ダイキン、KADOKAWAの現地展開と課題から読み解く。3社は現地拠点強化と地域別流通にどう向き合うのか。
IMFがアジア太平洋地域の成長を予測する中、日本企業のアジア市場進出が活発化している。6月に開かれたビジネスカンファレンス Asia Insight 2026 のセッション「アジア市場で挑戦する日本企業のリアル」では、ロッテ、ダイキン工業、KADOKAWAの取り組みが紹介された。現地市場の成長機会と、文化・消費者動向の違いを踏まえた現地対応の実例が共有された。
ロッテはタイ・ベトナム・インドネシア・台湾などで菓子を現地で生産・販売しており、国ごとに流通構造が異なることに合わせた戦略をとっている。例えば台湾やタイでは近代小売(モダントレード)が大きいのに対し、インドネシアやベトナムでは伝統小売が主流で、同社はバイクで商品を配送・回収する直販体制を整備している。
ダイキン工業は海外売上比率が約83%と海外展開が企業の柱となっている。世界的な気温上昇によるエアコン需要の拡大に伴い、温暖化対策として冷媒を環境負荷の少ないR32へ置換する取り組みを進め、製品販売にとどまらず技術開放や政府と協調したルールづくりにも力を入れている。
KADOKAWAは出版・アニメ・ゲームを展開し、現地法人を拠点化して現地展開を進めている。現在の海外売上比率は約20%だが、約50%まで拡大を目指しており、出版だけでなくイベント・グッズ販売・映像配給を含む「360度展開」を地域ごとに実現し、日本のコンテンツを世界に届ける体制づくりを進めている。