日本特殊陶業はデンソーの自動車プラグ事業などの買収を中止すると発表した。市場環境の変化と事業方針見直しを背景に、買収契約の解約の申し入れがあったという。請負条件の一部改定はなく、今後の手続きが進むとみられる。
日本特殊陶業はデンソーの自動車プラグ事業などの買収を中止すると発表した。対象はエンジン点火用のスパークプラグ事業と排ガス検出用センサー事業の2つで、デンソーから市場環境の変化を理由に契約解約の申し入れがあったという。
日特は2025年9月にデンソーから買収について合意しており、各国の競争法承認を条件とし、買収日を未定としていた。譲渡価格は2026年3月31日を基準日として1806億円と算定する予定で、実際の買収額は譲渡実行日までの日数に応じて減額される見込みだった。
市場環境では電気自動車の需要が鈍化し、内燃機関車の需要が増加しているとされる。デンソーはこうした状況を踏まえ、スパークプラグなどの事業継続が多様化するモビリティのニーズに適すると判断したという。
日特は買収交渉が長引けば事業の将来見通しが不透明になると指摘し、デンソーの事業を取り込むことで自動車プラグの世界シェア過半を目指す見込みだった。今後の手続きや取引の行方が注目される。