国内で上映された映画「国宝」が興行収入200億円超えを達成し、Netflix配信の「超かぐや姫!」が劇場で完売続出となったことから、映画館ビジネスの体験価値の変化が注目されている。
2025年の国内映画興行収入は2744億円と歴代最高を更新し、日本の映画業界は復活を遂げたと見られる中、国宝は国内興行収入が200億円を超えたと発表された。公開直後の予測は20億円程度だったが、口コミで興行収入が右肩上がりを続け、長い間トップ10に留まるロングヒットとなっている。
リピーターの存在が国宝現象を支えており、前週は9位、前々週は7位と、依然として高い動員を維持している。アカデミー賞ノミネートなど新しい話題も影響しているとされ、何度も観賞するファンの動向が特徴的だ。
Netflixで1月22日に配信が開始されたアニメ映画「超かぐや姫!」は、2月20日から1週間限定で全国19館で劇場公開となり、初日から席が埋まる現象が全国的に起きている。音楽をテーマにした作品であることから、映画館での視聴体験が作品の魅力を最大化すると期待されている。
こうした現象は、映画館が新作を初めて体験する場としての価値だけでなく、すでに知っている作品を生の体験で繰り返し楽しむ場としての役割を強めつつあることを示している。鬼滅の刃無限城編やチェンソーマン レゼ篇のような作品群も、ファンが映画を“生で体験する”ことの重要性を後押ししているとの指摘がある。
世界の映画業界では大手の買収動向などの影響が指摘されるが、映画館ビジネスはオワコンではなく、今後その重要性を増す可能性があるとの見方もある。映画体験の変化は、日本の映画館網の運用や設備更新にも直結する要因となり得る。