氷見野日銀副総裁は記者会見で、今後の利上げのペースや時期は経済と物価の中核的見通しの実現可能性とリスクを点検しつつ検討に尽きると述べた。市場の9月利上げ織り込みには触れず、具体的な会合での方針は言及しなかった。
日銀の氷見野良三副総裁は埼玉県の金融経済懇談会後の記者会見で、今後の利上げのペースやタイミングを「経済・物価の中心的な見通しが実現する確度やリスクを点検しながら、検討していく」という方針であると強調した。9月の利上げについて市場の織り込みには言及しなかった。
氷見野副総裁は、展望リポートに記された判断基準を自分たちの判断基準として再確認したことを述べ、ペースやタイミングの決定には中東情勢やAI需要増加、為替の変動といった要因に加え、基調物価が2%を超えて上振れるリスクを注視すると説明した。
植田和男総裁は7月の会合後の記者会見で「物価情勢をにらみながら金融環境が緩和的過ぎる場合、利上げペースを速める可能性もあり得る」と示唆しており、氷見野副総裁は金融環境だけで判断するものではないと心得を示した。
基調物価が2%に迫る状況下で、物価の上振れリスクへの注意を強調する一方、「インフレ・ファイター」の度合いが高まったかという質問には、日銀の特性の変化よりも物価の基調動向を重視していると説明した。
4〜6月期のGDPは内需が弱かったとの認識を踏まえつつ、経済全体の見方を大きく変える必要はないと語った。