東京証券取引所の新TOPIX基準に合わせ、建設技術研究所が時価総額の拡大を重視し、増配と自社株買いを織り交ぜた株主還元を進めている。8月末時点で時価総額は900億円台を維持し、TOPIX残留を視野に入れた取り組みを継続する。
建設技術研究所は、TOPIXの新基準に対応するため、浮動株比率だけでなく時価総額を高める戦略を重視している。2021年初めの株価は分割後に1200円前後だったが、現在は3000円台まで上昇しており、株主還元策を含む資本政策を進めている。
同社は中期経営計画2027を通じ、ROEを12%以上とする目標や政策保有株式の縮減を掲げ、2025年に自社株買いを実施、2026年には増配と自社株買いの実施を発表した。こうした施策は時価総額の成長を支える狙いとみられる。
浮動株比率は約50%と現状を維持する一方、時価総額の伸長を優先する方針で、8月末時点の時価総額は900億円程度に達しており、機関投資家の投資対象となる1000億円台へあと一歩とされる。
公共セクターの受注が業績の基盤となっており、過去10年間の営業利益の年率成長率は13.4%と高水準を維持。25年12月期には売上高が初の1000億円台に到達した。
社長の西村達也氏は、TOPIX残留を目的とした経営判断は否定せずとも、事業の成長に伴う資本効率の向上を優先する方針を示している。
中期計画期間中の成長投資は約250億円を見込み、成長が達成できない場合には追加で株主還元を検討する方針となっている。