総務省が放送法の改正省令を施行し、同地域内で複数の放送局を1社が持つ“1局2波”が可能となった。放送局の再編・統合機運が高まり、地場局の経営環境改善を狙う動きが加速する可能性がある。
今回の改正は、同一地域で1つの放送局が複数波を持てるようにすることで、放送局間の統合を促すことを目的としている。放送法改正の背景には、地方局の経営悪化とインターネットの台頭などがあり、制度の見直しを政府が受け入れた形だ。
業界側は、ネットワーク内の地方局の統合・再編や、同一県内・同じネットワーク内の局同士の再編など、複数の再編パターンを想定している。これにより、放送インフラの共通化やコスト削減を通じた経営効率の向上が期待される一方、収益力の向上が確実でない場合は救済合併にとどまる恐れもある。
フジ・メディア・ホールディングスの動きは、放送局が企業価値を高める際に外部資本の活用や株主還元を強化する好例として挙げられる。今後は他局にとっても参考となり得るケースとなりうる。
テレビ局各社はPBRが1倍を下回るケースが多く、規制緩和による収益性向上と株主還元の改革が鍵となる。規制緩和が実際に業界再編を促進し、株式市場の評価を変える可能性がある。
最後に、放送業界再編の動きとは別に、日本BS放送の財務健全性にも注目が集まっている。高い自己資本比率を誇る同局は、財務・資本政策の変更次第で評価が一変し得る。