オムロンが米OnLogicを買収し、全株式を取得して完全子会社化する。対価は約1050億円で、2027年1月頃の完了を見込む。製造現場のAI活用を加速するフィジカルAI基盤の強化が目的とされる。
オムロンは10月13日、堅牢な産業用パソコンを手掛ける米OnLogicを傘下に収めると発表した。親会社のインターロジックの全株式を企業価値ベースで6億7500万ドル(約1050億円)で取得し、完全子会社化する。買収の最大の目的は製造現場の機械を自律的に動かすフィジカルAI分野の強化だ。
OnLogicは工場の生産設備などに組み込む堅牢なIPCの設計・製造を手掛け、直販中心の受注生産モデルを強みとしている。売上の9割超を米国・欧州で計上し、幅広い業種に強固な顧客基盤を有する。
オムロンはPLCの制御技術を脊髄、OnLogicが持つ大量データ処理を大脳に例え、両者を統合させることで製造現場のデジタル化と知能化を目指す。買収手法には逆三角合併を採用し、創業者や従業員が保有する株式を一括取得してブランド・法人格を維持する。
買収完了は各国当局の承認を経て2027年1月頃を予定し、OnLogicは独立した事業として運営を続ける見通し。市場の反応は概ね前向きとされ、オムロンは欧米市場でのセンサー・制御機器のクロスセルやデータセンター・インフラ分野への展開を視野に入れる。