日本の離島を結ぶ水上交通の課題を解決するべく、エイトノットは自律航行プラットフォームを実証し、離島での旅客輸送と荷物配送の試験運航を進めている。事業は創業からの取り組みと組織面の連携を経て、普及と海外展開を視野に進む。
島国日本には400を超える有人離島があるが、離島間の水上交通は人手不足と運航維持の難しさに直面している。エイトノットはロボット技術とAIを活用した自律航行システムの開発を進め、創業のきっかけとなった。創業は2021年3月、大阪で始まり、ビジネス課題・技術・仲間の3点が起業の後押しになったとされる。
実証実験の拠点として瀬戸内海の穏やかな海況が選ばれ、広島県の支援事業と大崎上島の協力を得て、同社は自律航行プラットフォームの検証を重ねた。初期には船が思い通りに動かない場面もあったが、データに基づくプログラム修正を繰り返し、2022年11月に「エイトノットAI CAPTAIN」を正式発表した。
エイトノットAI CAPTAINはLiDARやカメラ、GPS、IMUなどのセンサー情報を統合して位置と障害物を把握し、目的地まで自動航行する。定点保持や自動着岸といった機能が特徴で、エイトノットワンといった船に後付けできる点やAIによる制御パラメーターの最適化が強みとされる。
今後は国内の船舶メーカーとの連携や直販を進め、米国・東南アジアなどの海外展開も視野に入れる。離島の交通・物流課題を解決する世界観として、気軽に水上を移動できる社会の実現を目指す。