ENEOSホールディングスは米TPCホールディングスを買収することで素材事業を強化する方針を示した。買収は現地法人を通じて実施、合併完了は2026年10月を見込む。
ENEOSホールディングスは自社の米国法人を通じて、米化学品メーカーのTPCホールディングスを買収すると発表した。買収後、TPCはENEOSホールディングスの機能材セグメントの連結子会社となる予定で、合併完了は2026年10月中を見込む。買収価格は非公開だが約12億7,000万ドルと報じられている。
TPCグループは北米最大級の独立系C4炭化水素処理企業と位置づけられ、合成ゴム、燃料、潤滑油添加剤、プラスチック、界面活性剤向けの化学製品を供給している。買収対象にはテキサス州ヒューストンの石油化学拠点に加え、ポートネチェスとレイクチャールズのターミナル事業も含まれる。
化学業界では中東情勢による供給不安の一時的な改善が見られる一方、世界的に需要は弱いとの見方がある。そんな中、ENEOSグループは日本市場の依存を減らし、シェールガス由来の原料を持つ北米市場での需要拡大を狙うとしている。
今回の買収により、ENEOSグループはタイヤ・自動車向け材料の基幹原料であるブタジエン生産能力で世界3位になる見通し。C4化学品から高機能エラストマーまで一貫した事業基盤を北米で強化し、素材事業の拡大と中期計画であるポートフォリオ再編を推進する方針だ。