キオクシアホールディングスが1株を3株に分割し、株式分割ラッシュが加速している。分割により1口あたりの価格が下がり、投資の敷居が下がる動きと、全体として資金要件の低下が続く状況を取り上げる。
市場の荒波を見つめてきたアナリストの有沢正一氏が、最近の株式分割の動向とキオクシアの3分割を中心に、分割の背景と投資機会の意味を読み解く。株式分割は株価を公正に下げることで個人投資家の参加を促す狙いがあり、キオクシアは1株を3株に分割した。
今年9月末には株式分割を実施した上場企業が55社に達し、分割の目的は投資単位の敷居を下げることにあるとされる。分割前の1株価格が約5万3340円で、投資には最低でも500万円以上の資金が必要だったケースがあるが、分割後は購入のハードルが下がる可能性がある。
証券取引所は投資に必要な最低金額が50万円を超える企業に対して分割を検討するよう要請しており、4年前にも同様の要請があった。これにより、今年3月末時点では上場企業の約93%が50万円以下の資金で投資可能とされ、参入機会が拡大している。
米国市場では1株単位での投資が一般的で、グーグルやアマゾンのような名門企業にも数万円程度の資金で投資できる環境がある。日本でも企業側の分割推進が継続的に進むことが期待される。