組み込み金融市場は2035年に4,300億米ドル規模へ拡大する見込みで、銀行業務や決済、融資、保険などの金融機能が非金融プラットフォームに直接統合される。決済や口座、カード、運転資金などの機能が同一サービス内で提供される事例が増え、規制対応やサイバー対策が経営課題として浮上している。
組み込み金融の定義は、APIとBaaSを通じて、金融機能を非金融プラットフォームに統合することにあり、従来の銀行窓口経由の商品は対象外とされる。顧客は別画面へ移動せず、購入や契約、資金取引を一貫して完了できる仕組みが広まっている。
現在は決済の外部接続に留まらず、決済・口座・カード・融資・保険・資金管理などを自社ブランド内で提供する段階へ移行。中小企業向けプラットフォームでは、売上受領や資金管理といった一連の金融活動を同一サービス内で完結させる設計が重要視され、競争軸は自社サービス内での資金循環の取り込みへ移るとされる。
市場のハイライトとして、2025年にはデジタル決済や組み込み決済が拡大し、北米が地域市場を主導。企業向け資金提供や即時融資、AI活用の融資プラットフォームへの需要が高まる一方、2035年までの成長は組み込み型融資が牽引すると予測される。
サイバーセキュリティとリスク管理は拡大する市場の重要課題。複数社が連携する連携データと取引処理の脆弱性を背景に、データ漏洩や不正取引が事業全体へ影響を及ぼす恐れが指摘され、経営層は成長投資と同列で対策を検討すべきとされる。