英国議会がPalantirへの依存を警告。NHSの連合データプラットフォームを核に、医療・警察・軍へと契約が拡大し、680億円規模に達したことでAIベンダーロックインの懸念が浮き彫りとなっています。
2026年6月、英国議会の科学・イノベーション・技術委員会は政府と米Palantir Technologiesとの関係を強く問題視した。議会は同社の依存を“容認できない弱点”と表現し、契約見直しを2027年に控える政府に内製化や他社への移行を検討するよう求めた。
Palantirは英国のNHSが構築する「連合データプラットフォーム」の中心企業であり、病院の医療データを統合して手術予定や退院、薬品在庫などを効率化する基盤システムを担っている。対象となる契約額は最大3億3000万ポンド(約680億円)に上る。
このシステムは政府だけでなく、医療機関や警察、国防などの分野にも拡がっており、データが特定企業のクラウドに蓄積され、同社独自のAPIやデータ形式に業務システムが合わせられることでベンダーロックインが生まれると説明されている。
議会はベンダーロックインの問題を、情報漏洩やAIの誤判定だけでなく、特定外国企業への依存が長期的な運用を困難にする点として指摘。内部統制強化と移行可能性の確保を求めている。