量子コンピューティング企業のIonQがエリシティ社を最大13億ドルの全額株式交換で買収すると発表し、市場は嫌気して株価が急落した。その買収は10〜12月期の完了を目指すが、規制当局承認などの条件を満たす必要がある。
量子コンピューティング企業のIonQは、サイバーセキュリティ領域のエリシティ社を全額株式交換で買収すると発表した。買収額は最大で約13億ドルと伝えられ、株価はニュースを受けて下落している。
買収対象のエリシティはゼロトラスト型セキュリティを手掛ける企業で、IonQはこの買収を通じてセキュリティ事業の販路拡大と事業領域の拡張を狙う方針とされている。買収は10〜12月期中の完了を目指すが、規制当局の承認などが完了条件になる。
アナリストは今回の買収を「合理的な戦略」と評価する一方、エリシティの売上高が開示されていない点から買収価格の妥当性は評価が難しいと指摘している。初期対価は約11億5000万ドルで、新株約2300万〜3500万株の発行に相当すると推定される。
IonQはこれまでにもオックスフォード・アイオニクス社やスカイウォーター社を全額株式交換で買収しており、今回の取引で既存株主の持ち分の希薄化が進む可能性があるとの声がある。今後はエリシティの売上高やARR、セキュリティ事業の売上の開示方法に注目が集まる見込みだ。