外食チェーン日高屋と幸楽苑が堅調に成長。自社工場と既存店のリニューアル、営業時間の延長などが背景とされ、今後の出店計画も明らかになっている。
外食チェーンの日高屋と幸楽苑は、2026年の決算を通じて既存店の堅調な売上と客数の増加を報告した。日高屋は2026年2月期の売上高622億円、営業利益65億円で過去最高を更新。既存店の客数・客単価は3月〜8月の月次で前年を上回り、最高益更新も視野に入る。一方、幸楽苑は2026年3月期の売上高294億円、営業利益15億円と大幅増を達成し、コスト抑制と生産性向上で赤字からの回復を進めている。
両社とも「自社工場」を活用した調達・製造の一元化を進め、原価抑制と低価格戦略を支える基盤を強化している。日高屋は埼玉の行田工場、幸楽苑は郡山工場と小田原工場の2拠点体制で、食材の安定確保と品質均一化を図っている。さらに既存店のリニューアルを通じて客数を底上げしており、日高屋は年間25店、幸楽苑は23店の改装を実施。営業時間の延長も収益拡大の要因となっている。
成長戦略の違いも浮かぶ。日高屋は長期的に売上高1000億円超、営業利益率10%以上、店舗700店以上を目標とし、2026年には新潟駅前に出店して関東以外へ初のFC展開を開始。幸楽苑は2033年に500店舗を目標に掲げ、2028年の自社工場3拠点目の稼働を予定している。駅前出店やロードサイド戦略を組み合わせ、低価格帯市場での地盤強化を図っている。
市場全体ではラーメン市場の好調も追風となり、王将フードサービスの東日本エリア拡大計画と合わせて中華・ラーメンの競争は激化必至と見られる。インバウンド需要の回復も背景にあり、両社は今後の出店拡大と業績の持続成長を進めていく見通し。
争点となるのは、両社の異なる業態と成長ステージが今後の成長ドライバーとなる点だ。日高屋は“ちょい飲み”戦略を核に駅前立地を活かし、幸楽苑はロードサイドと駅前の双方で新規顧客層の開拓を進める。今後の出店ペースや価格戦略の動向が注目される。