フィリピンがウベの生鮮輸出を無期限で禁止すると表明した。これにより世界的な供給逼迫の懸念が高まる一方、同国の生産量は2026年上半期に前年同期比17%増の5660トンに達した。
InstagramやTikTokで話題の紫色のヤムイモ「ウベ」が、世界最大の生産国フィリピンによる生鮮ウベの輸出禁止となる見通しを、英国紙フィナンシャル・タイムズが報じた。フィリピンは国内生産を拡大し、加工品や冷凍品を含む輸出の一部を制限することで、国内市場の安定と輸出収入の拡大を図ろうとしている。ウベはジャムや焼菓子、アイスクリームなどに広く利用され、最近ではカフェやミシュラン星付きレストランのメニューにも取り入れられていた。
一方、フィリピン統計局の発表によれば、2026年上半期のウベ生産量は5660トンと前年同期比で17%の増加となっている。農業省の長官は、人気の拡大ペースが生産能力を上回っているとし、国内生産を優先して安定供給を確保しつつ、将来的にはウベをより大きな輸出収入源へ育てたい意向を示している。
市場関係者は短期的な供給逼迫の可能性を指摘しているものの、他国での栽培拡大や代替作物の活用が進む可能性もある。実際、中国やベトナムではウベ栽培の加速が報じられており、輸出禁止措置は加工品や冷凍製品には直ちには影響を及ぼさないとの見方もある。