北朝鮮IT労働者が第三国の人材を代理面接に参加させ、米国企業への偽装就労を多国籍化している実態が報じられ、複数の調査でイラン・シリアなどの人材動員や組織構造が浮き彫りになった。
NBC Newsが2026年9月11日に報じたところでは、北朝鮮IT労働者のスキームが第三国のリモートワーカーを取り込み、面接や対面接触に第三国人材を参加させる形へ拡大している。従来の偽装手段に加え、偽の欧米人ペルソナを用いた面接を第三国の実在人材が担当するケースが確認された。
Kudelski Securityの調査では、イラン・シリア・南アフリカの開発者がLinkedIn経由で勧誘され、WhatsAppへ移行する流れが確認され、CallerやLocal person、Developerといった役割分担が構造化されていることが示された。採用面接は実在人物の参加で進み、採用後には別の北朝鮮労働者が実作業を担当するケースもあるとされる。
Flareは少なくとも14人のイラン人を特定し、少なくとも2人が米国企業から正式な採用オファーを受けていたとする。第三国人材の報酬は月額で初期500ドル程度の「Interview Associate」から、就職後には月額2,700ドル程度へ増額する例があり、支払いには暗号資産が使われるケースも把握された。
2024年の北朝鮮IT労働者スキームの収益は約8億ドルとされ、米財務省の制裁対象となっている。日本政府も同年7月31日に第三者代理人の利用増加を警告し、オンライン面接だけでなく実務投入時の人物整合性を厳格に確認する必要性を指摘している。