旭化成はミリ波微小金属検査技術について、国内検査機メーカーとライセンス契約を締結した。糸・繊維製品の金属異物検査のための装置開発と社会実装を加速させる狙いが示されている。
旭化成は、保有するミリ波微小金属異物検査技術を糸・繊維製品の金属異物検査用途に特化したライセンス契約として、検査装置の設計・製造・販売を手掛ける株式会社アヤハエンジニアリングと締結しました。契約の目的は、同技術を用いた検査装置を実用化することで、製造現場の品質管理の高度化と社会実装を推進することです。
本技術はミリ波帯の空洞共振器を用い、停止状態から高速搬送時まで幅広い条件下で非接触検知を可能とします。空洞共振法は磁性金属に限らず非磁性金属も高感度で検出でき、従来方式の搬送速度制約を解消し最大800 m/minまで対応可能と説明されています。
キーデバイスとして旭化成エレクトロニクスの60GHz帯ミリ波レーダーセンサIC「AK5816」を採用しており、ライセンス契約により製造現場向け検査装置としての実用化を目指します。検査対象は糸・繊維の金属異物の検知で、原料であるガラス繊維の品質管理の高度化や不良流出の低減が期待されています。
今後の展開では、糸以外の材料分野への適用拡大や他社へのライセンス提供も検討され、化学変化検査など誘電率変化を伴う検査領域への応用も視野に入るとされます。
旭化成は無形資産を活用した事業創出「TBC」を推進しており、本件も社外展開の一環として位置づけられています。