1989年の世界企業時価総額ランキングで日本企業が上位を占め、そのうち5社が銀行だったという事実が、後年の銀行の減少と商社の復活へとつながった。著者は事業モデルと人事政策の違いが明暗を分けたと指摘する。
1989年、世界企業の時価総額ランキング上位10社のうち日本企業が7社を占め、そのうち5社が銀行だった。日本企業の株式時価総額は世界水準で突出していたことが分かる。
当時の状況を著者は説明する。バブル景気のピーク時代、日本企業の評価は高く、銀行が上位に複数名を連ねていた。
しかし現在、それら既存の銀行は歴史の中で姿を消す一方で、冬の時代を耐え抜いた総合商社は復活を遂げた。その分岐点として事業モデルと人事政策の転換が挙げられる。
本稿は金融ジャーナリスト鈴木雅光の著作の一部を抜粋・編集したものであり、銀行と商社の変化を人事の側面から読み解く試みである。)