消費税の減税をめぐり、財政と社会保障の財源のあり方に疑義が示され、国債の累増や財政法の遵守状況が問われている。専門家や日銀の政策運用にも議論が及んでいる。
高市政権が進めるデフレ脱却を狙うリフレ政策と財政支出拡大は、長期的には物価上昇の抑制を目的とした金融政策と両立するべきとの指摘がある一方で、国債残高は約1100兆円に達し、対GDP比で IMF の比較で世界2位となっている。財政法の健全性や赤字国債の扱いが改めて問われている。
専門家の見解では、2年後に消費税を8%へ戻すことは難しいとの見方が多く、もし戻さない場合には勤労者にしわ寄せが来る可能性がある。減税で得られる財源の穴を社会保険料で補う動きが議論され、勤労者の負担が増える懸念が指摘されている。
山本謙三・元日本銀行理事は、物価高対策を減税で行うのは財政政策の誤りだと指摘する。財政法の3原則の軽視や国債の増発、日銀による国債引受の緩和が続く現状を批判し、物価対策は日銀の金利政策が本筋だと主張している。
日銀は9月の金融政策決定会合で0.25%の利上げを実施し、政策金利を1.25%とした。直前には米FRBの利上げもあり、日米金利差の動向が円安に影響を及ぼしている可能性がある。