アスエネは7月23日に135億円の資金調達と最大60億円の欧州企業買収を同時発表し、IPOを後ろ倒しにしてまで世界戦略を加速させる方針を示した。BlackRock系ファンドがリード投資家として参加し、AIとサステナビリティを統合した“AIサステナビリティ統合カンパニー”を目指す。
アスエネは7月23日、BlackRock系脱炭素ファンドをリード投資家とする約135億円の資金調達を発表した。同社は累計調達額を250億円にし、資金は運転資金の確保が目的ではなく、1兆円規模の社会的インパクトを目指すグローバル戦略の加速とM&A体制の整備に充てると説明している。CFOと共に交渉を長期化させ、AIとデータ活用を軸とした成長戦略を明確化した。
また、欧州企業の買収として、サプライチェーンCO2可視化プラットフォームを提供する2degrees Ltdを最大60億円で子会社化することも同時に発表。買収はLOI合意からクローズまで約6カ月を要したが、欧米とアジアを跨るグローバルサプライチェーンプラットフォームの構築に不可欠な一歩と位置づけられている。
三つ目の柱として、同社は継続的なM&Aを推進する“シリアルアクワイアラー”を目指す方針を示した。中核事業の世界一を狙い、AIエネルギーマネジメントやサプライチェーン管理といったコア製品の強化を図る。これらの取り組みは、企業データを活用した独自性の高い価値創出と長期的なAI活用の推進を前提にしている。
西和田浩平CEOは、IPOは目的ではなく長期のグローバル成長と従業員の経済的インセンティブ確保のために延期したと説明。脱炭素・エネルギー領域での世界一を目指す同社は、データ資産と連携した新たな事業創出と、グローバル市場での再設計を進めていく方針だ。