フォトレジストの世界市場で日本勢が強いのは上流から下流までのサプライチェーンが一枚岩に近いためで、現在は4強が市場の大半を握り、上流の材料・モノマーから下流の装置までの動向を整理している。
フォトレジストは光で性質が変わる素材で、上流の感光性材料・モノマー・溶剤、下流の反射防止膜・マスク・露光装置など、鎖の各段が日本企業に依存する構図が続く。世界市場の約9割を日本企業が占め、競合は米デュポンと独メルクの2社に限定されるという寡占状態が説明されている。
かつて世界首位級だったJSRは、産業革新投資機構傘下のTOBを経て2024年6月に東証プライム市場から上場廃止となり、現在は上場市場から外れている。これにより、投資家は上流と下流を含むサプライチェーン全体に注目する必要があると整理されている。
鎖を上流から順に追うと、感光性材料の原料・モノマー・溶剤・反射防止膜・ペリクル・塗布・現像装置・欠陥検査装置まで、日本企業がほぼ全ての环に独占的なポジションを取っていることが指摘される。
追い風となっている具体的な動きとして、東京応化工業の2026年12月期中間期はEUVレジストが前年同期比65%増、営業利益は同43–45%程度増の水準、信越化学工業は群馬県で国内新工場を56年ぶりに完成させ約830億円を投じてAI半導体向け露光材料の増産を開始。さらにASMLとTSMCがEUV用フォトマスクのサイズ移行を発表し、マスク・ブランクス側の構造変化も示唆されている。