ロシア太平洋艦隊が北方領土沿岸で仮想敵を標的とする大規模ミサイル演習を発表した。プーチン大統領の訪問を巡る日本の反発を受け、北方領土の実効支配を強化する狙いが指摘されている。
ロシア太平洋艦隊は20日、北方領土の沿岸海域を対象に仮想敵を想定したミサイル発射演習を実施したと発表した。演習には艦隊旗艦のミサイル巡洋艦「ワリャーグ」が対艦ミサイル「ブルカン」2発を発射し、原子力潜水艦「オムスク」も巡航ミサイル「グラニト」を一斉発射した。
クリール諸島の島の一部からは地対艦ミサイルシステム「バスチオン」による対艦ミサイル「オニクス」の発射も行われた。バスチオンは択捉島と松輪島へ配備済みで、演習は「300キロ以上離れた標的群」を対象に全て破壊と指摘された。
インタファクス通信によると、今月上旬には日本海・オホーツク海・太平洋北西域で1万3000人以上が参加する大規模演習が始まり、約60隻の水上艦・潜水艦と約30機の航空機・ヘリが関与したという。プーチン大統領はサハリンを視察後、演習の最終段階を監視して即応態勢の強化を指示し、翌日には択捉島を訪問した。
日本政府は茂木敏充外相が中東で「北方四島での軍備強化は受け入れられない」と表明したと報じられた。これに対しロシア側の軍事演習は北方領土の実効支配強化の意思を示唆するものとして日本側の警戒を呼んでいる。