中川政七商店が創業310年で初のM&Aとして、かばんメーカーのバッグワークスの全株式を取得。豊岡の製造拠点を維持しつつ、事業承継体制を整える。
中川政七商店は8月21日付でかばんメーカーバッグワークスの全株式を取得し、同社の事業を承継した。取得金額は非公開で、創業310年で同社にとって初めてのM&Aとなる。
バッグワークスは兵庫県豊岡市のかばん産地で1954年に創業。黒字・無借金経営を続ける一方で、生産計画や商品企画、販売などの経営判断は前社長の経験と判断に依拠してきた。引退を見据え、事業承継先を検討していた。
両社は2011年から協業しており、バッグワークス社の商品売上は2025年度に前年度比110%となり過去最高を更新していた。事業承継は“リレー型”を目指し、ブランドと豊岡の製造拠点を維持して経営を引き継ぐ。
中川政七商店の千石あや代表取締役社長は、バッグワークスと地域に根ざしたものづくりを次代へ手渡す新しい形の事業承継を目指すとコメント。バッグワークスの前社長は承継を「最高のなりゆきの結果」と語り、後任の荻野祐取締役副社長は技術と信頼を受け継ぐ意向を示した。