スウェーデンの投資会社EQTがオランダの分子診断会社キアゲンを約96億ユーロで買収すると発表した。取締役会は提案を承認し、取引は現金一括で行われる見込みで、ADIAとCPPIBの関連投資主体も参加する。
スウェーデンのプライベートエクイティー企業EQTは、持ち株会社クラウンNLビッドコを通じてキアゲンを買収することで合意した。買収提案は1株46.50ユーロ、総額は約96億ユーロで、現金のみの取引となる。キアゲンの取締役会はこの提案を承認した。
今回の買収にはアブダビ投資庁(ADIA)とカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)の関連投資主体も全額現金で参加する予定で、出資形態は公開買付けTOBに近いかたちになる見通し。市場関係者は、キアゲン株の直近の取引価格はフランクフルト市場で1株42.82ユーロ、時価総額は約85億5000万ユーロと報じている。
今回の案件は欧州ヘルスケア分野で今年最大級の一つと見られ、米投資会社KKRもキアゲン買収を提案していたことがある。キアゲン株主の一部は1株50ドル超えの取引成立を望んでいたとの報道もある。
キアゲンは遺伝物質の検査技術・サービスを提供し、製薬企業の研究開発部門や臨床検査ラボなどを顧客に抱える。過去にはサーモフィッシャーサイエンティフィックが2020年に買収を検討したが、株主の反対などでTOBへの応募が進まず、断念している。今後もEQTは大型買収を活発化させている。