日銀の増一行審議委員が来週の金融政策決定会合を前に、円高や商品市況の動向を細かく検証して議論を深める方針を示した。一方で利上げの是非は明言せず、市場は次回会合での利上げ可能性を織り込んでいる。
増一行審議委員は、基調的な物価上昇率が大幅に2%を超える状況は今のところ見えないとの認識を示し、0.5%の大幅な利上げが必要な環境にはないとの見方を示した。また、中立金利推計レンジは1.1〜2.5%とされ、現時点の政策金利は下限を下回っていることにも言及した。
ただし、中立金利の正確な水準は不明として、政策金利が1.25%となっても緩和的であるかは未確定だと回答した。来週の会合に向け、利上げの是非を明言せず、検討を重ねる姿勢を示した。
会見では、来週の決定会合での利上げの可能性について市場の織り込みが進んでいる点にも触れつつ、円高進展や商品市況の上昇といった要因を「細かく点検しながら、きっちりと検証して、次の会合で議論する」方針とした。
市場では来週の会合での利上げ可能性がほぼ織り込み済みで、12月の追加利上げの可能性についても観測が進んでいると伝えられている。