日本精機はデンソーのヘッドアップディスプレイ事業を買収することで、グローバルな供給体制の強化を目指す。契約は2026年8月28日締結、事業譲渡は2027年2月26日を予定する。
日本精機はデンソーが保有するHUD事業の開発・製造・販売を対象に買収契約を締結した。対象地域は日本、中国、スペイン、米国、メキシコで、事業譲渡の完了は2027年2月26日を予定している。
HUDは車速やナビ案内、燃料残量、交通標識認識などの運転情報をフロントガラスに投影する装置であり、現代車の標準装備化が進む分野として位置づけられている。日本精機は同領域での生産・供給力を強化する方針を示している。
契約条件として、生産設備と関連する知的財産権が日本精機へ引き継がれ、デンソーグループの役員・従業員・土地・建物は取引対象から除外される。顧客との取引移管は個別同意を条件に段階的に進められ、生産拠点も順次日本精機へ移される。移行期間中は製造をデンソーに委託する取り決めがある。
対象資産の簿価は2026年3月末時点で11億6400万円、買収価格は非公表だが日本精機の連結純資産の1%未満になる見込み。支払いは自社資金による現金で行われ、完了には公正取引委員会を含む規制当局の認可と顧客同意が必要。
デンソーは資源を中核事業へ集中しつつ、HUD分野の拡大を専門企業に任せることで自動車産業の発展に寄与する意向を示しており、グローバルな部品供給の集約化が進む中での一環となっている。