日本企業はAIを業務効率化だけでなく、事業創出や経営改革へ結び付ける局面にあり、PwCジャパンの調査では多くが生成AIを活用中だが効果の実感にはまだ課題も残る。
日本企業は人工知能の急速な進化を業務の効率化にとどめず、事業創造や経営改革につなげる局面にある。生成AIの導入は広がっているものの、実感できる効果や組織変革、人材の移動まで踏み込めていない点が競争力の課題として指摘されている。
PwCジャパングループの調査では、生成AIを「活用・推進中」と答えた日本企業の割合が87%に達した一方、実際の効果を実感している企業はまだ限定的で、業務設計や意思決定の仕組みを抜本的に見直す必要があるとされる。競争の主戦場はインフラから製品・サービスへ移る公算が大きい。
製造業ではファナックがNVIDIAなどと連携し、機械を自律的に動かす「フィジカルAI」による自動化需要の創出を狙う。労働市場ではAI需要に対応する人材育成やスタートアップの育成が焦点となり、政府の支援策とデータ活用の強化が問われる。
一方、AIの普及は新市場の創出にもつながる可能性があり、米調査のデータによればChatGPTの月間利用者は10億人に達したという。こうした動向を踏まえ、日本企業のDX基盤整備や組織能力の強化が課題として浮かぶ。